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2008年4月

 

田中葉子先生へのインタビューがスペイン語の新聞 La Opinion に


アソシエート・ディレクターの田中葉子先生が、南カリフォルニア最大のスペイン語新聞 La Opinion から取材を受けました。以下、掲載された記事の和訳です。

La Opinion ラ・オピニオン

現在の若者のバイオレンスについて

アナハイムのディズニーランドホテルで多くの心理学者が集まり公道や学校でのバイオレンスや銃撃とインターネットでの暴力やいじめ、その背景について話し合い(分析)を行った。

加州心理学協会は先週の木曜日と本日土曜日に先日の南カリフォルニアの学校でのアフリカ系アメリカ人とラティノの民族間の緊張とバイオレンスが悪化していることについて話し合った。

アライアント国際大学教授で今回のコンフェレンスのスポンサーでもあるEduardo Morales氏は親や近隣の住民が違法行為をしているギャングが増えていることに対して何もしないと、自分たちのこどもたちが銃撃での被害者やギャングのメンバーになるという、バイオレンスのサイクルが大きくなっていくだろうと述べた。

彼は最初の7年間がこどもの未来を決めると述べている。その時期にこどもへの家族からの愛情、心遣いとしつけが欠けていると、11歳までにそのこども達は家の外でそれらを求め、それがギャングに行く付くのは驚くべきことではないとも述べている。

その状況は10歳と11歳の間で悪化する。ドラック、バイオレンスやギャングなどの社会の因子が遊びに入り始め、多くの場合、小さな頃からギャングの特性の下で教育され、後戻りが難しくなるだろと述べている。

彼はアメリカで刑務所に入ったらほとんど社会復帰は出来ないだろうし、ギャングに入った青少年の10%未満しかそこから抜け出せない、“刑務所や墓場に行くか、ギャング文化が浸透して受け継がれていく” かであろうと述べている。

他の要因としてMorales氏はラティノの家族では教育の重要視していないこと、50%の高校生しか高校を終えていないこと、たった10%しか大学を出ていないのが原因だと述べている。

心理学者のRuss Newman氏は銃器の事件は減ってはいるが、1999年4月20日にコロンバイン高校で12人の生徒が殺され、その後事件を起こした2人の生徒が自殺したような銃乱射事件は避けれるとは思えないと述べている。

高校や大学の安全確保の装置、金属や銃器探知機で教育機関への武器が入るのを阻止したが、学校でのバイオレンスは今でもこども達の問題であるとNewan氏は述べている。

Newan氏は今年2月14日にイリノイの大学で5人の学生が射殺された例や、同じ2月にオクスナード中学校の教室内で15歳の生徒が14歳の同級生を殺した例をあげている。

Newman氏は学校での銃撃は街で起こっているバイオレンスを反映していると述べている。教会やコミュ二ティなど公的な機関が真剣にこの事態に取り組まない限り、この状況は続くとも言っている。

若者が簡単に武器を手に入れられること、また、ビデオゲームや映画でヒーローがバイオレンスをもちいて解決していることがこの問題を難しくしている。

マイスペース、フェースブックやユーチューブといったサイトでのテキストメッセージで、新しいタイプのいじめとバイオレンスが学生たちの電話やコンピューターを通して一瞬にして届けられる。

青少年の専門家である心理学者の田中葉子氏は家庭で親がコンピューターでのいじめやバイオレンスについてこどもに話をしたり、知っておくことが大事である、なぜなら、多くの場合このようないじめはこどもの自尊心を傷つけ、悲惨な状況になりかねないからだと述べている。

彼女は12歳から17歳の50%のこどもはネットを使っており、その1/3のこどもはうわさや悪意に満ちた写真や強迫を受けており、多くの場合こどもたちに影響を及ぼしていると述べている。

(和訳:渡邉登志子・神村麻紀)

 

オンライン講座がリニューアル


この春から、アライアント国際大学のオンライン講座が新しくなります。これまでオンライン講座のプラットフォームとして使用していたBlackboardから、日本の大学でも広く使用されているMoodleに切り替わります。今回は、オンライン講座コーディネーターの西澤奈穂子先生にMoodleについてのお話をお伺いしたいと思います。(西澤先生への過去のライブインタビューはこちら からご覧になれます)

Q: 以前のインタビューでもお話いただきましたが、オンライン講座とはどういった学習形態なのかご説明いただけますか?

A: はい。オンライン講座は、簡単に言えば、インターネットのサイトを教室のようにして使い、掲示板の中で対話をすることを中心にして行う授業のことです。

基本形は、まず毎週の授業の講義がワード形式のファイルでアップロードされますので、それをダウンロードして読みます。そして、そこに書かれている課題をし、自分の解答をその週の掲示板にアップします。それから、クラスメートの解答を読み、その解答への意見や感想などをお互いに書き込みあうことで、意見交換とディスカッション、情報交換を行います。

ですので、普通の対面の講義形式の授業よりも、積極性が要求されると同時に、参加者全員が自分の思いや考えを声にしやすく、それをクラスメートとやりとりすることも出来、非常にインターアクティブな授業になると思います。

授業によっては、そのインターネット上の教室内に設けられたテストを受けることもありますし、授業として音声ファイルや画像ファイルがアップされることもあります。  

Q: オンライン講座の一番の魅力はなんといっても、インターネットアクセスのある所ならどこからでも受講が可能ということですよね。学生さんの中ではお仕事などで出張されたり、海外に長期滞在される方もおられるようですが、そういった場合でもオンライン講座に参加できるのでしょうか? 

A: そうですね、インターネットのアクセスさえあれば、いつでもどこからでも授業が受けられる、というのは、オンライン講座の大きな利点ですね。学生の中には、仕事で海外・国内を問わず出張が多い人や、ご家族の関係などで移動の多い方も、また海外に長期滞在している人もいましたが、ちゃんとクラスに参加されていています。海外旅行に行って、旅行先からクラスに参加した人もいましたよ。日本語が使えるラップトップさえあれば、全世界どこからでもクラスを受けられるのですよね。

また、自宅から授業を受けるため、小さい赤ちゃんやお子様がいらしたり、なんらかの事情で家を長時間空けられなかったり、ご病気やお怪我をされたりしても、授業にそれほどの支障がなく参加できるというのも大きな魅力ですよね。  

Q: オンライン講座の講師の先生方も海外在住の方がおられるのですよね? 

A: はい、教員も、世界各地からクラスを担当しています。私もサンフランシスコからクラスを担当しているのですが、 「今日、サンフランでは・・・」みたいな話題をなるべく入れたり写真を入れたりして、生きた異文化の感触を少しでもお届けしようと心がけています。 

Q: 今回、アライアント国際大学がMoodleを採用することに決定しましたが、Moodleの長所としてどのような点があげられますか?

A: これまで、私たちはブラックボードというシステムを使ってきたのですが、この5月からムードルというシステムに移行することになりました。ブラックボードは、アメリカでは結構オンラインクラスに使われているのですが、日本ではそれほど使われていないので、日本語でのサポートがあまりなかったのです。それに比べて、ムードルは、契約して使用権を買って使うのではなく、誰でも使えるオープンなシステムなので、基本的には誰でも使うことができ、日本でも広く使われています。ムードルを使う人たちのオープンの日本語掲示板コミュニティーもあって、そこで気軽に対話したり質問したりもできるんです。

ムードルの考案者・創始者の方の理念と教育観が生かされて、使いやすく教育的にも優れたツールでもあるせいか、日本でも賛同者の方が多くいて、たくさんの大学で使われています。ムードルを使って大学を超えて共同研究も可能です。そのような横のつながりも、ムードルのもたらした利点ですよね。

ムードルにはまた、遊び心があります。楽しい授業を創造したり、クリエイティブな参加をしたりする楽しみもあると思います。  

西澤先生は4月に来日され、教職員と学生へのMoodleのトレーニングを行われます。また、2008年9月の新入生オリエンテーションの際にも来日されるご予定です。西澤先生、ありがとうございました!